海外と国内で最もよく使われる移動平均線の設定値
FXでは、今後どのように動くか分析(予想)しながら取引します。
分析する材料が何もない状況では今後の値動きの予想の精度を上げることはできません。
その分析のためのツールとして世界的で利用されているのが、移動平均線です。
そこで今回は、FXで勝つために、移動平均線をどう設定すればいいかを見ていきます。
私自身、FXを始めた最初の頃から移動平均線は愛用してきました。
今でも、無くてはならない存在です。
最初の頃は、自分なりに設定する期間をいろいろ変えて、「おっ!この設定が機能している!」などと暇を見つけては、チャートと睨めっこした記憶があります。
さて、そのような独自の設定、独創的な移動平均線の期間設定は本当に正解なのでしょうか。
今となっては、こう断言できます。
「独自のオリジナルの設定期間なんて意味がない!」
なぜ、断言できるのか。
それは、世界中の大多数の方々が設定している期間と一緒でないと意味をなさない、と気づいたからです。
今では、ネットで検索すればいろいろ出てきますが、私がFXを始めた頃は、ネット情報はまだまだでした。
それでも、いろいろ調べると海外の投資家たちはほぼ同じ期間設定でチャートを見ていることを知りました。
大多数の方が、その設定で取引するから、同じポイントで値動きが大きくなるという事実が分かったのです。
恥ずかしながら、初心者の私としては、目からうろこでした。
最適で正しいおすすめできる移動平均線の期間設定は後で詳しく述べます。
まずは、この記事を書くにあたり、いくつかのブログ記事を読んでみました。
そこで、気になったのが、以下のような文言です。
「どの設定がおすすめできるかは、世界中のトレーダーが自分に合った期間設定で取引をしているので一概に言えません」
「経済の変化などによって最適な期間設定は変わってくるため、相場の動きに合わせて選ぶことが重要」
「移動平均線の組み合わせに答えはありません。あなたの好みです。」
「移動平均線の設定は、トレーダーの好みや手法に合うもので構わない」
おすすめの設定値を教えます、みたいなタイトルで上記のような文面です。
設定値を知りたいのに、このような記事だと結局は自分で設定値を変えてチャートと睨めっこする過去の自分と同じになります。
でもご安心ください!
ここでは、世界中の投資家に使われている世界で通用する移動平均線の設定値(期間)をきちんと解説します。
もちろん、「これが絶対」というわけではありません。
どんな分析材料でもデメリットがあり、指標発表や大きな経済情勢の変化には、「ゴールデンクロス」なんて何の役にも立ちません。
しかし、多くの投資家が同じ設定値おなじ期間の移動平均線で相場を見ています。
そのため、同じ期間の移動平均線を見たほうが、市場参加者が何を考えているかを察知しやすい上、法則通りに動く確率が高くなります。
ですので、独自の自分だけの設定は論外となります。
移動平均線の傾きでトレンドがわかり現在値との位置関係は相場の勢いがわかる
移動平均線で判断できるものは何か
上昇・下降の方向性が確認できる
トレンドの強弱が確認できる
エントリーの方向性が判断できる
期間が異なる線の合わせ技で上記3つをさらに分析できる
大きく言えばこの3つおよび4つになります。
移動平均線は日々、上下動する為替レートの平均値です。
移動平均線の傾きから、為替レートのトレンドを判断することができます。
また「移動平均線と為替レートの位置関係」も重要です。
為替レートが移動平均線より上にあると相場は強いと言えますし、移動平均線より下にあると弱い状況となります。
また為替レートが移動平均線と離れ過ぎた場合、為替レートは移動平均線の方に戻ろうします。
さらに移動平均線をロウソク足が上から下、下から上に抜けた場合、逆のトレンドやレンジからの新たなトレンドが生まれることも多いです。
また、期間の異なる数本の移動平均線を設定し、そのクロスを見ることで、トレンドの転換点を図る手法やエントリーポイントに使うこともよくある話。
期間の長い移動平均線を期間の短い移動平均線が下から上に抜けたら「ゴールデンクロス=買いシグナル」、 上から下に抜けたら「デッドクロス=売りシグナル」となります。
移動平均線の種類
移動平均線とは、過去の一定の期間に生じた為替変動の終値の平均値を線で結んだものです。
チャート上に移動平均線があることによって、より多くの情報を得られます。
移動平均線と一口に言っても、その種類は基本的に3つあります。
加重移動平均線(WWA)
指数平滑移動平均線(EMA)
それぞれの移動平均線の特徴について見ていきます。
単純移動平均線(SMA)
SMA(Simple Moving Average)
一定期間の終値を平均して表示したシンプルな移動平均線です。
シンプルな移動平均線であるため、移動平均線を単純移動平均線に設定して取引している人も多いです。
計算式などありますが、詳しく知りたい人は検索してみてください。
加重移動平均線(WWA)
WWA(Weighted Moving Average)
単純移動平均線より直近の価格に比重を置く平均線です。
直近の価格に重みを付け加えることで、単純移動平均線のデメリットを緩和しようというもの。
指数平滑移動平均線(EMA)
EMA(Exponential Moving Average)
加重移動平均線に対してさらにいろいろな計算式を加えている平均線です。
加重移動平均線において単純移動平均線のデメリットを補おうとしていますが、指数平滑移動平均線はさらに動きを早くしようという設定です。
相場の動きをより早く移動平均線に反映させられるのが指数平滑移動平均線の魅力です。
では、どれを実際に使用するかです。
基本的に指数平滑移動平均線(EMA)を利用します。
SMA(Simple Moving Average)ではダメというわけではありません。
ここは私の長年の経験上、EMAの方がロウソク足と相性がいいです。
相性と書くと語弊がありますが、ぴったりくることが多いです。
では、いよいよ最適な移動平均線の設定値のお話です。
海外と国内の移動平均線の期間設定を調査
私には何冊ものFXノートが存在します。
超初心の頃からいろいろ調べたり反省したり学んだりしたことを書いたものです。
今でも宝物です。
最初の1冊目は、もうぼろぼろです。
そんなノートに今回の移動平均線の調査内容も書かれています。
それをご紹介していきます。
できるだけ多くの投資家・トレーダーが見ている移動平均線の「期間」を探すこと。
これが調査題目です。
ここで重要なのが、国内だけでなく海外の調査も重要となること。
これを調査してはじめて「多くのトレーダー」の目線がわかることになります。
移動平均線は、海外フォーラムでも圧倒的に書き込みが多いです。
この事実からしても、海外のトレーダーは移動平均線を参考にしているのがわかります。
よって、世界中の大多数のトレーダーが設定している移動平均線の期間こそが最適な設定値となるわけです。
有名海外トレーダーの移動平均線の期間
トレーダーAさん
プロの期間設定は、10・50・100、および200を使う。
トレーダーBさん
成功したトレーダーの間では、期間50・100・200が常識だ。
トレーダーCさん
通常は50・75・100・200を使用するのが一般的だろう。
トレーダーDさん
長期足では当然、20 ( 21)・50・75・100・200 ( 250)を表示している。
トレーダーDさん
デイトレードでは、10・20(21)・50をよく見てるね。
他にもいろいろ調べたが概ね上記のような数値で落ち着きます。
よって、海外トレーダーにおける移動平均線の期間は10・20(21)・50・75・100・200が一般的であると言えます。
日本ではどうか。
挙げればきりがないので、結論を申し上げると、
5・20・25・75・100・200が実に多いです。
海外と日本のトレーダーの共通項としての移動平均線の期間
機能する移動平均線の期間は
「20」「75」「200」
ということになります。
実際にチャート上に表示させてみます。
「20」「75」「200」指数平滑移動平均線(EMA)3本です。
どうでしょう。
下手に〇で囲ったりしていません。
充分、機能することがわかっていただけると思います。
機能しているところだけわざと切り取ったわけではありません。
念のため。
でも、ここで1点、重要なポイントを言います。
この数値は、「日足」中心の数値だということです!
ですので、上記のチャートも日足を用いました。
いろいろ検索すると、上記のような設定期間を紹介するブログ記事が多いですが、みんな長期足の数値を紹介しているだけです。
では、日本人の大好きな5分足などでのスキャルピングで使用する場合の移動平均線の期間設定はどうなのか??
はい。
きちんと存在します!
それは次回の記事で!